海外取引先との交渉【集団ディベート その1】

元商社マンTed山本です。

ディベート、聞いたことありますよね。

私は欧州駐在員時代に、色々な国から参加するメンバーが参加する

集団ディベートに従事していました。

英国、仏国、ドイツ、スェーデン、オランダ、ベルギー、スイス、スウェーデン、イタリアから
多い時は合計で二十人以上が参加してディベートをします。

私は当時商社の駐在員。日本のお客様が、欧州のメーカーと契約している、合計で数千億円の長期契約に、お客様の業務の補助をして口銭をいただく仕事をしていました。

欧州のお客様グループが、英国のメーカーから提示された、追加価格を、お客様の中で
どのように負担するか?といった議論を20数名で行いました。

駐在したての頃は、各国の参加者の強い訛(なまり)、と早口に惑わされていましたが、
半年もすると、言葉にも慣れてきます。

そして、欧州人の行う集団ディベートの癖のようなものを知って、
自分の要求を認めさせられるようになりました。

欧州人の癖とは?

1.屁理屈も理屈


欧米では、自分の意見をしっかり述べられる人が一目置かれます。
米国人は、それでも、正しいこと、とか筋の通ったことを尊重します。

欧州で驚いたことは、屁理屈も理屈として、まかり通ることです。
交渉相手の議論にぐうの音も出ない時も、

「えっ、そんな馬鹿なこと言うの」

という、日本人だったら、恥ずかしく言えないことも
堂々と言っている人が居て、それが認められていました。

逆に何も発言しないと、議論から置いてきぼりを食います。

沈黙は罪

と学びました。

2.相手の言うことを最後まで聞いてはいけない

日本では、

「相手の言うことを最後まで聞きなさい」

と教えられましたね。

これは集団ディベートでは、絶対にやってはいけないことです。

ある人の話を聞いていて、ちょっと受け入れられないことがあったら
間髪入れず、
「それは違う
と茶々を入れること。

さもないと、別の人が割って入って
自分の主張ができなくなります。

3.敵と味方を素早く見つける

20名もの人間が出席するので、最後は多数決がものを言います。
どうやって、多くの見方を集めて、自分の主張を通すかが
私の最も気を遣ったことです。
その時に大事なことは、素早く味方を見つけて、その人の主張を(自分にとってマイナスがなければ)
皆の前でサポートしてやることです。

そうすると、自分の主張を、その人がサポートしてくれます。

「俺は、Ted山本の言うことをサポートする」
そう言って、ウィンクを送ってくれたりします。

そうやって、混沌とした集団ディベートの中で、自分の主張を通していました。

 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です