海外取引先との交渉【集団ディベート2】
- 元商社マンのTed山本です。
欧州での集団ディベートでも、日本流が通じることもありました。
それは、根回しです。
英国、仏国、ドイツ、スェーデン、オランダ、ベルギー、スイス、スウェーデン、イタリアの、キーになりそうな相手に、事前に電話して、お互いのポジションを確認します。
私:ハイ、フーバーさん。最近調子どう?
今度の会議の◯◯の議題なんだけど、どうするつもり?
と切り出します。
ブーバー:あの件は、われわれドイツの会社にとって、受け入れられない条件が一つはいっていて、これを回避できるよう協議するつもりだ。」
という、相手の本音がきければばっちり。
私:こちらは、別△△の提案が我々日本の会社にとってはメリットが多いので、受け入れたい。そちらが協力してくれるなら、〇〇の件は日本のメーカーを説得してサポートするがどうか?
と此方の要望をだします。
フーバー:了解した。 それでは、次の会議ディベートでは協力して、互いの主張を通そう。
定期的なフォーラムなので、人事異動で新しい担当者が参加することがあり、これはチャンスです。
私:デマジストリスさん、我々のフォーラムにようこそ。次の会議で困ったことは無いかな?
デマジストリス:電話有難う。今度の提案の意味と、自分の会社としては、どう対応すればいいか分からず困っていたんだ。前任者は会社を辞めちゃったしね。
私:今度の提案の意味は、××で、あなたの会社の立場を前任の方のこれまでの主張からすると、拒否するのがいいのじゃ無いかな。それは私の方も同じ立場。会議では共闘しましょう。
(ここで嘘を言わず、誠実に相手のことだけを思いアドバイスするのが肝。)
デマジストリスさんは、次の会議の前に必ず私のところに電話をしてきて、案件の内容を確認をして、意見交換をして、私の強力なサポーターになってくれました。
根回しは、素晴らしい日本の誇るやり方だと、とても重宝したのでした。